全国味噌鑑評会とは?第67回の結果と味噌の品質を審査する仕組みを解説

全国味噌鑑評会とは?第67回の結果と味噌の品質を審査する仕組みを解説 味噌

最終更新: 2026-10-25

全国味噌鑑評会は、一般社団法人中央味噌研究所が主催し、全国味噌工業協同組合連合会が後援する、味噌の品質を審査する国内最大規模のコンテストです。2026年10月14日から23日にかけて第67回の審査会が開かれ、全国から306品(前年比19品増)が出品されました。この記事では、鑑評会の歴史・審査の仕組み・受賞区分を整理し、2026年の結果と2025年の受賞蔵の実例をもとに、この鑑評会が味噌蔵の品質やキャリアを考える上でどんな意味を持つのかを解説します。

全国味噌鑑評会とは何か

2026 10 25 zenkoku miso kanpyokai toha h2 00

全国味噌鑑評会は、味噌の品質向上と醸造技術の研鑽を目的に、全国の味噌蔵・メーカーが仕込んだ味噌を持ち寄り、専門家が審査する品評会です。中央味噌研究所によると、昭和30年(1955年)5月に「全国味噌展示会」として始まり、2026年の第67回まで70年以上続いています。昭和34年(1959年)の第2回からは、麹原料の違いや色調・味によって味噌を区分する現在の審査方式の土台ができました。

項目 内容
主催 一般社団法人中央味噌研究所
後援 全国味噌工業協同組合連合会
開始年 昭和30年(1955年)、当初は「全国味噌展示会」
2026年時点の開催回数 第67回
目的 味噌の品質向上・醸造技術の研鑽、消費者の味噌への認識を深めること

出典: 一般社団法人中央味噌研究所公式サイト「鑑評会」ページ(2026年10月時点の掲載内容)

審査の仕組みと受賞区分

2026 10 25 zenkoku miso kanpyokai toha h2 01

鑑評会では、出品された味噌を「甘みそ」「甘口みそ」などの区分に分けて審査します。2026年の第67回では12区分が設けられ、各区分で色・香り・味を4段階で評価する方式が取られました。評価の結果、特に優れた味噌には以下の賞が贈られます。

賞の名称 主催・授与団体
農林水産大臣賞 農林水産省
農林水産省大臣官房長賞 農林水産省
全国味噌工業協同組合連合会会長賞 全国味噌工業協同組合連合会
中央味噌研究所理事長賞 中央味噌研究所
審査長賞 中央味噌研究所(審査委員会)

農林水産大臣賞がもっとも上位の賞にあたり、受賞すると味噌蔵にとって対外的な品質証明になります。

第67回(2026年)の結果

2026 10 25 zenkoku miso kanpyokai toha h2 02

2026年の審査会は10月14日から23日までの6日間に分けて実施され、全国から306品が出品されました。前回(第66回)の287品から19品増え、出品数は増加傾向に転じています。表彰式は2026年11月19日に東京都内の鉄鋼会館で予定されており、当日は午前9時30分から午後1時まで、出品されたすべての味噌が展示されます。入退場は自由で、味噌蔵同士が互いの味噌を見比べられる機会にもなっています。受賞結果の詳細は、表彰式当日に発表される予定です。

2025年(第66回)の受賞蔵の実例

2026 10 25 zenkoku miso kanpyokai toha h2 03

前回・2025年の鑑評会では287品が出品され、農林水産大臣賞は以下の6銘柄が受賞しました。

蔵元・メーカー 産地 受賞銘柄
村田味噌 大阪府 むらた蔵 白みそ
マルコメ 長野県 米こうじみそ
渋谷商店 新潟県 越のかぎろひ
岩田醸造 北海道 紅一点 石狩 こし
越後一 新潟県 匠の味 赤みそ
盛田 愛知県 名古屋八丁みそ

大手メーカーのマルコメだけでなく、家族経営規模の蔵元も複数受賞している点が特徴です。産地も大阪・長野・新潟・北海道・愛知と全国に分散しており、地域ごとに異なる味噌(白みそ・赤みそ・八丁みそなど)がそれぞれの区分で評価されていることがわかります。

この鑑評会が味噌蔵のキャリアにとって持つ意味

2026 10 25 zenkoku miso kanpyokai toha h2 04

全国味噌鑑評会は消費者向けのコンテストである以上に、味噌蔵・味噌メーカーで働く人にとっての技術的な目標にもなっています。審査は色・香り・味を区分ごとに評価する専門的な基準で行われるため、受賞歴は「どの蔵がどの系統の味噌を高い技術で仕込めているか」を示す客観的な指標になります。

経済産業省 経済構造実態調査(2022年度)によると、全国の味噌の産出事業所数は762事業所で、その多くが家族経営の小規模な蔵です。広告予算を大きく持たない蔵にとって、鑑評会での受賞は品質を証明する数少ない機会であり、味噌蔵の商品開発のような新商品開発と並んで、ブランド力を高める手段になっています。味噌蔵への就職・転職を考える場合、志望先の蔵が過去にどの区分で受賞しているかを確認すると、その蔵の得意分野(白みそが強い、赤みそが強いなど)を知る手がかりになります。

よくある質問

Q1: 全国味噌鑑評会は誰でも見学できますか?

A: 表彰式当日(2026年は11月19日)の展示は入退場自由で、出品されたすべての味噌を見ることができます。審査期間中の審査会そのものは非公開です。

Q2: 審査にはどんな味噌蔵でも出品できますか?

A: 中央味噌研究所の公式サイトには出品条件の詳細は明示されていません。出品を検討する場合は、中央味噌研究所に直接確認することをおすすめします。

Q3: 鑑評会での受賞は味噌の価格や販路に影響しますか?

A: 記事中で紹介した2025年受賞蔵のように、受賞を機に商品パッケージや販促で受賞歴をアピールする蔵が多く見られます。ただし価格や販路への具体的な影響度を示すデータは確認できていません。

まとめ

全国味噌鑑評会は、1955年から70年以上続く味噌の品質コンテストで、中央味噌研究所が主催し、色・香り・味を区分ごとに審査します。2026年は306品が出品され、11月19日の表彰式で受賞結果が発表される予定です。味噌蔵の技術力を知る客観的な手がかりとして、就職・転職先を選ぶ際の参考にもなります。味噌蔵での仕事に関心がある場合は、味噌メーカーに就職するには?年収・仕事内容・キャリアパスを解説も参考にしてください。味噌の生産データ全体は発酵・醸造業界の統計まとめでも確認できます。

参考情報

  • 中央味噌研究所、「全国味噌鑑評会」出品数増加に転じる 色・香り・味を4段階評価(日本食糧新聞・電子版、2026年10月15日時点確認)https://news.nissyoku.co.jp/news/kubo20261015011650502
  • 【第67回全国味噌鑑評会】前年から19品増の306品を審査中/11月19日表彰式(食品産業新聞社ニュースWEB、2026年10月15日時点確認)https://www.ssnp.co.jp/soy/707245/
  • 鑑評会|一般社団法人中央味噌研究所公式サイト(2026年10月時点確認)https://www.miso.jp/chumiken_kanpyokai.html
  • 全国味噌鑑評会 6銘柄に農林水産大臣賞 出品総数は287品に(2025年12月5日時点確認)https://shokuhin.net/135878/2025/12/05/kakou/choumi/
  • 経済産業省 経済構造実態調査(2022年度、品目編)— 都道府県別の味噌(味そ)出荷金額・産出事業所数(詳細は自サイトの日本の味噌・醤油・酢 生産量の推移と都道府県別ランキングも参照)


コメント

タイトルとURLをコピーしました